こんにちは、忖度CPAです。
今日のテーマは、6つの事の内の4つ目、出世するためのミーティングです。
無駄なミーティング、多いですよね。そんなミーティングを生産性の高いミーティングに昇華させる方法をご紹介します。
4.ミーティング
私自身、何を決めるために集まっているのか分からないミーティング、謎の安心感を得るためにただ話がしたいだけのミーティング、本当は興味を持ってない役員に対して大してしっかりやってない仕事の内容を説明するためのミーティング、など色々な無駄ミーティングを見てきましたし、参加してきました。その実態は下記記事でも明らかになっています。
https://rc.persol-group.co.jp/column-report/201812130003.html
一方で、気持ちの良いミーティングというのは本当にごく僅かです。ミーティングの成否は、①目的の明確度合い、②参加者の心掛け、③ファシリテーターの能力に依存します。
①ですが、基本的に、目的は2つしかありません。共有か決定です。
共有は、ボールが主催者側にあります。まだ自分で進められる道が見えていて、これまでの事実と、今後の道筋を共有します。ただ、これは共有される側が求めていない場合には不要です。何故なら、共有の目的は共有される側の安心感でしかないからです。共有する側はまだ自分で進められると思っているし、自分で進めている時に変に他人に口出しされるのは誰だって嫌いだと思います。なので、プロジェクトの最初に、いつ、何を、誰に、共有する必要があるか、これだけ決めておけば、その通りに動くだけです。無駄な共有はやめましょう。上司側は、知ることが仕事だと主張する人もいますが、それであればccに入っているメールは全て追いかけて情報を自分からキャッチしておくべきです。ccに必ず入れておくよう最初に依頼しておけば、ccに入っていたメールの内容までミーティングで説明してもらう手間が省けます。
決定は、相談も含みます。とにかく、何かを決める必要があるミーティングが決定です。このミーティングの場合、ボールは上司側にあります。下は、何を決めて欲しいかと、自分はどう思っているか、を話すだけです。決めるのは上です。そのミーティングに参加している上司よりも、さらに上の人間に決定を仰ぐという結論になったとしても、その決定はそのミーティングに出ている上司がすべきことなので、必ず最後はそのミーティングに参加している上司の決定で終わります。
まとめると、共有は基本不要、下が必要と思ったら上に決定してもらう、だけです。これまで、中間管理職の仕事は進捗を知ることでした。しかし、作業者以上に進捗を理解できるわけもないので、無理にミーティングで進捗報告を求めることで結果的に無駄なコメントだけが増え、プロジェクト全体の進捗が遅れます。進捗管理はccに入っているメールで行い、チームが誤った方向に進みかけていると感じた時には上司側から軌道修正するよう連絡すれば済むため、大人数でのミーティングは不要になります。
②が参加者の心がけです。
これはシンプルで、発言しないミーティングには参加しないように心がける、参加したら必ず発言をする、の2点だけです。
発言しないミーティングには参加しないように心がける、これは日本企業の場合にはそのような文化がなく、議事録をとるためだけに参加している新入社員なども多いと思います。しかし、これは実に非効率な話で、新入社員はそのミーティングに参加しなければ自分の作業時間を確保できますし、議事録も今では文字起こしツールがあったり、同時編集ソフトが多く世の中には出ているので、必要最低限の出席者だけが参加していたとしても、簡単に議事録又は簡単なメモを作成できるはずです。また、人数が多くなればなるほど、議論は活性化しなくなります。LINEのグループなどでも、参加人数が多いグループほど既読スルーが増えるのは、「これだけ人数がいれば他の誰かが何か言うだろう」という他人任せな考えになってしまう人が増えるからです。そのため、必要最低限かつ発言する人のみでミーティングを行い、関係者には議事メモをミーティング後に共有すれば十分に情報共有は可能です。
次に、参加したら必ず発言する、という点ですが、これも日本企業の場合にはあまり浸透していない文化ですが、欧米ではミーティングで発言しない人はそのミーティングに貢献していないとみなされてしまいます。ミーティングの目的は共有か決定しかなく、共有のミーティングは不要という話を①でしました。そのため、決定のミーティングのみが開催されるのが理想であり、何かを決定する際には決定のための情報と、決定のためのアイディア(=意見)が必要となります。決定するのは上司であるべきですが、決定に有益な情報やアイディアを提供するのは、誰でもできます。そのため、それが合っているかどうかに関わらず、自分が知っている関連情報やアイディアをミーティングの場で発言することは、上司の意思決定に貢献するのです。もちろん、その情報やアイディアは既に上司が知っている場合も多いでしょう。なので、上司がまだ知らないであろう情報やアイディアを準備しておくのです。それができない、見つからない場合は、発言できそうにないのでミーティングを欠席すればいいのです。
③が、ファシリテーターの能力です。
気持ちの良いミーティングのためには、これが非常に重要な要素となります。決定のためのミーティングでは、情報共有、参加者の意見、そして上司の決定、という順で話が進みます。まず情報共有ですが、これはファシリテーターがいかに簡潔かつ明瞭に話をするか、に依存します。もちろん直観的に情報が把握できるよう、資料を工夫することも大切ですが、それよりも大切なのは、「何が問題で解決策は何があるか」という結論を最初に話すことが最重要です。例えば、顧客に1,000万円の見積りを提出したところ、900万円までしか予算がないという回答を受け、次のステップをどのように進めたらいいか困りミーティングを開催したとします。その時の問題は、「1,000万円の見積りが顧客の予算を100万円超過していた」であり、解決策は「A. 見積りを900万円に下げるために品質を下げる、B. 予算を1,000万円に増加してもらえるよう付加価値(又は追加サービス)をつける、C. その案件は諦める 」になると思います。ミーティングでは、上記の問題と解決先をミーティングの冒頭で伝え(又は資料で一番目立つ場所に書く)、「今日はA~Cのどの案で進めるか決めたいです」と伝えることが肝要です。このように、このミーティングの目的と、問題の所在及び現状の解決策を最初に伝えることで、参加者の集中力は一気に上がります。一方で、問題と解決策を最初に伝えず、例えば「顧客から困った話が来ていまして、、どうしたもんかと悩んでいるんです、、900万までならOKみたいなんですが、、最初に話していた時には大丈夫と言っていたはずなのに何で話が二転三転するんですかね~」みたいな感じでミーティングが始まるとします。これは最悪なケースで、参加者は、何の話をしているのか、何に対するアドバイスが欲しいのか、さっぱり分かりません。なので、問題と解決案は最初に伝えるべきです。
情報共有の次が参加者の意見になりますが、これは上記の解決案の提示によって、既にファシリテーターの意見は提示されています。これに加えて、参加者が思いつく他の解決策がないかを聞く必要があります。この時、その場全体に質問を投げかけるのはやめましょう。必ず名指しで聞きましょう。その場全体に質問を投げかけた時、沈黙が生まれることが多いですが、それは「出る杭は叩かれる」という文化が根付いている日本では当然の現象なのです。そのため、少しためらうかもしれませんが、必ず参加者に名指しで意見を聞きます。これをやると、残りの参加者も「自分が次に聞かれるかも」と思い、真剣に自分の意見を考えるようになります。このようにいい緊張感を生み出すことは、メリハリのあるミーティングのために重要です。
そして最後に上司の決定ですが、これはもう上司の器の大きさによります。そのため、ファシリテーターや参加者の努力でどうにかできる範囲は非常に限定的になってしまいます。しかし、ファシリテーターが必ず意識しておくべきことは、上司が決定するために十分な情報や意見を提供できたかどうか、という点です。例えばミーティングの最後で、上司が決定を中々しない状況があったとします。その時に、無言の圧力で上司のお情けGoサインを待つのはやめましょう。そうではなく、決定しかねている理由を尋ね、他にどのような情報が必要なのかを確認しましょう。そして残りの必要情報を洗い出したら、いったんそのミーティングは終了にします。ダラダラと無言が続くミーティングは一番避けるべきなので、決定できないのであればその理由を1つ1つ潰しにいく作業が必要となります。それはミーティング後にチームメンバーが分担して行い、必要な情報を集めたら、再度ミーティングを開催するか、メールで上司に報告をし、再度決定を仰ぐ、このプロセスを繰り返すことが、無駄に長いミーティングを短くし、参加者が参加して良かったと思えるミーティングにつながります。
以上、生産性を高め、できる人になるためのミーティングでした。
ちなみに、6つの事の1つ目(ポジショニング)、2つ目(コミュニケーション)、3つ目(チャレンジ)は下記にてまとめています。
You have to fight to reach your dream.